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オバケ度…
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80%〜100% |
| 特定状況で「出る」 ? |
相手無差別に「出る」 ○ |
| 会話は不可 ○ |
独自の論理 ○ |
| 異形の姿 ○ |
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鳳凰=フェニックス=火の鳥
あるとき、日本の伝統美術を紹介する立派な美術展へ出掛け、鳳凰がつがいで描かれているのを見て「え?」と強い違和感を覚えた。
私の考えでは、鳳凰は数百年生きた後、火の中へ飛び込んで古くなった身体を捨て、新たな命を得る神秘の鳥である。つがいで仲むつまじく掛け軸に収まっている図は誤りなのである。だって、火の中へ飛び込むんだったら、単性生殖ではないか。それに、鳳凰は神様のような鳥なのだから、一羽でなくてはいけない。何羽もいては価値が減じてしまう。
上野の人ごみの中を歩きながら、しばらくあれこれ考えて、ハタと思い当たった。私の頭の中の鳳凰のイメージは、圧倒的に手塚治虫の長編マンガ「火の鳥」に登場する鳥によって形成されていたのである。
調べてみると、鳳凰は、中国伝来の瑞鳥で、龍や麒麟と同じ想像上の動物である。雄を鳳、雌を凰という。前は麟、後は鹿、頸は蛇、尾は魚、背は亀、あごは燕、嘴は鶏に似、五色絢爛のハイブリッド生物であるらしい。しかし、いくら昔の絵師たちの技術が高くても、麟鹿蛇魚亀燕鶏などという形は描きにくいものらしく、雉を数段派手にしたような姿で登場することが多い。
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あらためて気をつけて見ると、鳳凰は、ほとんど常に、つがいで描かれている。私の台所にある塗りのお茶盆も左右対称の鳳凰柄だ。この2羽も、なんということはない、尾が長いだけの、ただの鳥の形をしている。
鳥で神秘的な力をもつものというと、鳳凰のほかにフェニックスがある。こちらはもともとエジプトの伝説的な霊鳥で、アラビアの砂漠にすみ、500年生きると、薬草で作った巣に火をつけて焼け死んだのち、生れ変わる。フェニックスは、ヨーロッパでも不死鳥として広く知られている。
つまり、つがいの鳳凰を見て違和感を覚えた私のイメージは、鳳凰とフェニックスを同一視して物語を作った、手塚治虫のイメージだったのである。
「火の鳥」の中の鳥は、時空を越えて世界を見守る神のような位置付けで、メスだった。雉とも孔雀ともつかない形をしていたが、色は金から赤、つまり太陽の色である。大きな瞳を縁取るまつげが長く、やさしい顔をしていた。フェニックスのように、火の中へ飛び込み、古い身体を燃やして捨て、新しい生命を得るシーンがあった。
本など読むと、エジプト発のフェニックスは、オスであるらしいので、手塚治虫のメスの火の鳥とは違う。また、鳳凰の定義には、火の中に飛び込むという部分は見当たらないので、どうやら鳳凰とフェニックスは違うものと考えなければならないようだ。
ここまで調べてはみたものの、私の頭の中で、<鳳凰=フェニックス=火の鳥>というイメージが絶対であることには変化がなかった。本で勉強して得た知識と、夢中になって読んだマンガの印象では、マンガが勝つのである。こうやって一世代ごとに少しずつ日本の伝統文化と常識が歪んで行くのだ。300年後の未来の世界に出掛けていったら、さぞかし大笑いができるだろう。
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