011 スターバックスの人魚 2

009の、スターバックスのロゴのキャラクターは、双尾の人魚である、という話の続きです。

現在、お店で使われてるロゴは、ただのお姫様だと思って見過ごしてしまうような絵ですが、もともとのロゴはインパクト大です。正真正銘の妖怪です。リンク先の画像をご覧ください。

この怪物の名は、ミクソパルテノス。「パルテノス」ってのは乙女、っていう意味なんだそうで、つまりミクソという名の乙女、ってことですかね。その他の名前としては、メルシナ、セイレン、シレーヌなどなど。双尾の人魚以外にも、形態にバリエーションがあるようで、腰から下が蛇だったり魚だったりする、異形の美女です。おそらく、欧州原産。

あちこち読んでると、いろいろな伝説があり、それぞれなかなか興味深いのですけれど、ざっくりまとめると、共通するのは抗いがたく魅力的だ、という点です。そして、人間の男と生活したがる、という点。王子様に恋をするアンデルセンの人魚姫も、このクチです。歌声で船乗りを惑わして船を沈めるローレライ伝説も同じ。

で、今回の発見。実は、私は長い間、口に出したことこそありませんでしたが、疑問に思っていたのです。人魚は、あの形態で、どうやって人間の男とコトを行うのか、不自由すぎる、って。

ところが、スターバックスのロゴのように双尾であれば、この件はぜんぜん問題ない! 証拠に、旧ロゴの彼女のお腹の部分をよく見てください。おへそがある。おへそがあるのだから、胎生だということです。とすれば、おそらく人間と同じ機能が一通りある、ということでもあります。

と、そこまで考えが進んでくると、このロゴのポーズは、すごすぎます。ストリップ劇場以上です。エキゾチックな形態の美人が、こんなはしたない格好で誘っていたら、クラクラしないほうが変です。さすが妖怪。人間社会のルールに縛られてないわけですね。

会社が大きく立派になるにつれて、「いかがなものか」って肝心な部分を隠したくなったスターバックスの気持ちがよくわかります。でも、妖怪ロゴ自体はやめず、魅惑の妖怪パワーをそのまま使い続けた。

なるほどなるほど。スターバックス繁栄の秘密、ここにあり。

2006年7月


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